【KYONAMI WORKSHOP】並木エリアの魅力を伝えるマップを作成しました!

並木エリアの魅力や自慢のポイントを盛り込んだエリアマップを制作するため、「KYONAMI WORKSHOP」と題してワークショップが開催されました。今回のレポートでは「あしたタウンラボ」を会場に全3回にわたって行われたワークショップの様子をお届けします。

このワークショップを通じてエリアマップを制作する目的に、2つの大きなポイントがあります。1つ目は、『これから並木エリアに移り住む方々に、地域の暮らしやすさや魅力を伝えること』。2つ目は、『いま並木エリアにお住まいの方々に、地域の魅力を再発見してもらうこと』です。

この2点を実現するため、実際に並木エリアにお住まいの方々の意見を反映しようと「一般社団法人金沢シーサイドあしたタウン」と「京浜急行電鉄株式会社」の主催により参加者を募って制作が進められました。

さまざまな世代が意見を交わした、第1回ワークショップ

エリアマップを作成するために集まっていただいたのは、小学生からシニアの方まで、幅広い世代の並木エリアにお住まいの方々です。

第1回目のワークショップでは「好きなスポット」や「並木エリアの魅力」について、率直な意見を出し合うことで、エリアマップ制作の方向性を定めていきます。

好きなスポットや並木エリアの魅力を表現するキーワードは?

ご参加のみなさんは自由にディスカッションをしながら、アイデアを整理するために配られたふせんに、並木エリアの好きなスポットをぞくぞくと書き込んでいきます。子どもの頃に通った海やプールなど、思い出に残っているスポットについても語られました。並木エリアのランドマークとも言える「ふなだまり公園」は、その多彩な魅力を存分に伝えたいという意見も出ました。

そのほか、並木エリアの魅力や好きなポイントについてもさまざまな意見が寄せられました。なかでも「子育てのしやすさ」や「歩車分離のメリット」については、実際に暮らしている方の視点ならではのものでした。

都内から並木エリアに転入されたご家族は「歩車分離は小さな子がいる家庭にとっては安心できるポイントです。そして、緑も山も海もある環境も素晴らしい」と話します。「住み始めて約40年になりますが、若い頃は公園が多く、子育てしやすい街だと感じていました。今では健康のための散歩が日課で、歩車分離がされている道は高齢者にも優しいですね」「フラットな道が続いているので、ベビーカーや自転車でもスムーズに移動できます」といったように、さまざまな世代からリアルな声が集まります。

「買い物施設の充実」や「海に近い」といった利便性や立地環境についての魅力が挙げられる一方で、「これほど住みやすい場所であるにも関わらず、その魅力が十分に知られていないのはもったいない」という声も印象的でした。

次回に向けて、制作するエリアマップの方向性を具体化

多様な世代の参加者がディスカッションを重ねたことで新たな気づきも生まれました。たとえば、小学生は公園や遊びに興味がある一方で、大人はコミュニティや公共施設に関心を持っているということ。それらを踏まえて、年代別のおすすめスポットをエリアマップに掲載するというアイデアも出ました。

「子育てのしやすさ」について多くの意見が挙がったことを踏まえて、具体的な情報を収集して子育てファミリーにとって有益なエリアマップを作成するという方向性も定まります。

そして次回のワークショップでは、並木エリアにお住まいの方々が実際にどのスポットを利用しているのか、またそのスポットの使われ方や好きな理由について意見収集を実施することに。より多くの声を集めるために、”金沢区の日”のイベントに合わせて実施されました。

地域のリアルな声をたくさん集めた、第2回ワークショップ

金沢区全域でさまざまなイベントが行われる”金沢区の日”に合わせて、第2回目のワークショップも「あしたタウンラボ」で開催。本ワークショップのほかにも、巨大スクリーンで音楽を楽しむカフェを中心として、並木の建物・風景などを写真に収めるフォトグラファー”並木めぐり”さんによる「並木めぐり展」や地域の子ども達が販売する駄菓子屋さん、キーボードを使ったパズルコーナーなども設置され「あしたタウンラボ」は多くの人たちでにぎわいました。

「あなたにとっての並木の魅力、教えてください!」

「KYONAMI WORKSHOP」では、並木エリアの大きな白地図とともに色分けしたふせんを用意しました。思い出のスポットや映えスポット、お子さんが好きなスポットや子育て世帯に伝えたい情報など、質問項目によって異なる色のふせんを選んでもらい、白地図を見ながら具体的な場所に意見を貼ってもらうという仕立てです。

並木エリアで暮らす、多世代がお気に入りのスポット

集まったふせんを見ていくと『子どもとよく行った思い出の場所』、『大人ものんびりできるので、家族みんなで楽しめる』といったように、並木エリアにお住まいの方々のリアルな声が集まっています。

一番多くのふせんが集まったのは「ふなだまり公園」。ほかにも「富岡総合公園」や「金沢緑地」、「小柴自然公園」などにも多くのふせんが貼られました。「小柴自然公園」の遊具広場は、障がいの有無に関わらず誰もが利用できる横浜市初のインクルーシブ公園としても注目を集めていました。

実際に公園で遊んでいる子どもたちからの意見も多く集まり、子どもたちの年齢によっても公園が使い分けられていることが見えてきます。大小さまざまな公園がある並木エリアでは、公園名だけでも10以上のスポットが挙げられました。通称”プリン公園”と呼ばれる「潮通り公園」も大人気でした。

用意された白地図のボードは、多くの皆さんの声でみるみるうちに彩られ、最終的に77枚ものふせんが集まりました。金沢区幸せお届け大使の「ぼたんちゃん」も遊びに来てくれて、”金沢区の日”イベントに合わせて行われた「KYONAMI WORKSHOP」は大いに盛り上がりました。

これらの多彩な声を参考に、制作するエリアマップにはどのようなデザインがマッチするのか、そして最終的に掲載するべきスポットがどこなのか、次回のワークショップで決定することの整理を進めていきます。

エリアマップのデザインとスポットを定める、第3回ワークショップ

全3回で行われた「KYONAMI WORKSHOP」も最終回を迎えました。この日は、エリアマップ全体のデザインと掲載するスポットを確定させるためディスカッションを進めます。今回は、横浜市立大学の中西教授と三輪教授にもご参加いただき、さまざまな意見が交わされました。

にぎやかなデザインか、整頓されたデザインか

まず話し合われたのは、エリアマップの印象を決めるデザインについて。全体のデザイントーンはもちろん、道路やスポットを表す地図の表現についても意見を出し合います。

全体のデザイントーンとしては、にぎやかな印象を与えるデザインが良いのか、整理整頓されて分かりやすいデザインがよいのか。これまでのワークショップを踏まえて、あらかじめ2つのデザイン案が用意されました。

にぎやかなイメージのマップデザイン
整理整頓されて分かりやすいデザイン案

参考となるマップデザインを実際に見比べながら「整理整頓されたデザインは、大人らしいクールな印象を与えられる」「子育てファミリーの方々に手に取ってもらいやすいのは、楽しげでにぎやかな印象のデザイン」「豊かな自然環境を表すために、色は緑をポイントにできるとよさそう」といった具体的な意見がでてきます。

また、並木エリアの特性を考慮しながら地図の表現についてもディスカッションが進みます。「集合住宅が多く、統一感を持って整備された街並みのため、街区名の記載があった方が場所がわかりやすい」といった意見のほか「公衆電話や授乳スペースの位置情報が示せると便利なのではないか」といったように、子育てファミリーとって有益な情報が何なのかという観点でも意見が交わされます。

これまでの声も参考に、掲載するべきスポットとその内容を確認

続いて話し合われたのは、掲載する具体的なスポットの選定とその紹介内容について。これまでに集まった意見をもとに事前に整理しておいた子どもの年齢別おすすめスポットを確認しながら、掲載スポットの優先順位を決定していきます。

ほかにも「ふなだまり公園」など、特に多くの声が集まったスポットについては、限られたエリアマップのスペースで紹介するべき内容についての精査が進みます。

並木エリアの一大イベント「サマーフェスタ」で打ち上げられる花火は「ふなだまり公園」の真上に上がって見える迫力があることや、「富岡八幡宮」では800年以上の歴史を誇る神事「祇園舟」があることなど、多くの人に伝えたい情報が適しているのではという意見も挙がります。

さらに、並木の歴史についても話題が広がります。「富岡八幡宮」は、1311(応長元)年の大津波の際に富岡を守った八幡様として「波除八幡(なみよけはちまん)」とも呼ばれていることなど、もっと並木エリアのことを知りたくなる情報も出てきました。

さまざまなディスカッションが行われましたが、ワークショップ終了後にも「あしたひろば」のスタッフみなさんにご協力いただき、デザインとスポットについてのアンケートを追加で行いました。

完成したエリアマップをお楽しみに!

全3回の「KYONAMI WORKSHOP」を通して、並木エリアにお住まいの方々からたくさんの貴重な意見をいただきました。デザインの最終調整を重ね掲載するスポットを厳選して制作が進められたエリアマップのタイトルは『今日は並木のどこに行こう?』。

完成したマップは「あしたタウンラボ」など、地域の方々が手に取れる場所にも設置される予定です。「子どもと一緒にでかけられる場所はどこだろう?」、「まだ行ったことのないスポットを探してみよう」といった視点で、ぜひ手に取って並木エリアの新たな魅力を発見してみてください。